保育士がこたえる子育てQ&A

“不安”に関するQ&A

負担感、虐待など子育て不安について

6ヵ月未満
子育てから肩こりや腰痛で疲れが少しピークです。
6ヵ月~1歳
少しでも離れると、抱っこされるまで泣き続けます。
1~2歳
あまりおしゃべりをしません。
なかなか歩きはじめません。
第2子が生まれてから、長男が今まで以上に甘えてくるようになりました。
注意しても全然きいてくれません。どのようにしかったらよいのでしょうか。
3~4歳
二人の子どもそれぞれが、母親を独占しようとして、聞き分けのないことを繰り返します。
保育所に行くことを嫌がり、泣いてしまうため、着替え、食事、歯みがきがなかなかできません。
反抗期なのか何でも「イヤ」と言うので困っています。
かんしゃくがひどくて困っています。
子どもと父親がうまく関係が築けません。
昼間は元気なのですが、夜に急に熱を出したりして心配です。
子どもに対していらいらすることが多くなってきました。
5~6歳
保育所の4歳児クラスの時に、集団から外れてしまうことがあると担任の先生から話を聞いていましたが、就学を前に相談機関の利用を勧められました。
オムツをはくと、オムツのなかにおしっこをしてしまいます。
全般
あまえさせることと、あまやかすことは、どう違うのでしょうか。
毎日家で子どもと二人きりの生活を送っています。私自身ストレスがたまり、子どもから離れて自分の時間を持ちたいのです。

6ヵ月未満

Q

4ヵ月の女の子です。
夜は、お風呂に入ってミルクを飲んだら朝までぐっすり寝てくれるのですが、昼間は眠くなるとぐずぐず言うので抱っこをして寝かせています。しかし、ちょっとした物音がするとすぐに起きてしまうので、昼食がとれないときがあります。
肩こりや腰痛なども出てきて、育児の疲れが少しピークなのですが、どうすればよいでしょうか。

A

疲れがたまり、肩こりや腰痛などの症状も出てきて大変ですね。

赤ちゃんは生後4ヵ月頃になると昼夜の区別がつき始め、生活のリズムが一定になってくる時期です。それでも一回の眠りが短くなったり浅くなったりするので、芯から眠くなったときに寝かしつけ、目覚めているときは、天候や体調を見ながら戸外に出て散歩するなど気分転換してみてはいかがでしょうか。

休日は家族の方にも協力してもらい、お母さんがリフレッシュする時間もとれるといいですね。

6ヵ月~1歳

Q

10ヵ月の女の子です。
生まれたときから泣き続けることが多く、今も少しでも離れると抱っこされるまで泣き続けます。安心させるために母乳をあげてみるのですが、ちょっと吸うとすぐにやめてしまいます。
常に離れられないので、家事も思うように進みません。誰かに相談しようにも、近くにはそういう人がいないので、どうすればよいのか分かりません。

A

ずっと抱っこが続くとお母さんもお疲れでしょう。赤ちゃんはお母さんの腕の中のぬくもりが大好きで、とても安心できる場所なのです。

赤ちゃんが泣くにはさまざまな理由があり、泣いて訴えることが赤ちゃんからのメッセージです。お腹がすいたとき、おむつが濡れたとき、眠くなったときなど、そしてどこか痛いとき、また暑い、寒いなども感じて訴えます。これらが満たされていても、甘えたい気持ちで泣くことももちろんあります。どのような思いをお母さんに伝えようとしているのか、赤ちゃんをよく観察してみてもよいかもしれませんね。

赤ちゃんの大好きな母乳も、空腹でなければ飲むという行為には繋がらず、ダラダラとくわえてしまっているだけなのであまり望ましくありません。

月齢的には、そろそろ興味の持てるものやお気に入りのおもちゃもあることでしょう。まずはお母さんに抱っこされたまま膝の上で、好きなものでいっしょに遊び、少し離れたらそっと見守りながら、いつでも手の届く距離にいてあげることも安心感にも繋がります。

一度に焦って離れさせようとせずに、少しずつ離れられればと考えてみてください。周囲の方々にもぜひご協力してもらい、一人で抱えこまないでくださいね。

1~2歳

Q

1歳5ヵ月の男の子です。
あまりおしゃべりをしないので、心配しています。同じクラス他の子はたくさんおしゃべりをしているようなのですが、どうすれば良いでしょうか?

A

言葉の発達は個人差がとても大きいです。お子さんが指さしや喃語や行動で気持ちを伝えようとしているときに、お母さんが寄り添い、受けとめて「~がほしいのね」など、代弁してあげるとよいです。

保育所等の集団生活のなかでは、保育士や友だちの動きを目でみて、耳で聞くなど五感を養いながらそれを楽しんだり、喜んだりされているかと思います。

お家での関わりでは、物の名前・用途に興味を持たせてあげたり、絵を使って動物、乗り物、食べ物などを知らせたり、動物の鳴き声あそびをしたり、物や人の動き、さらにそれらに場所や環境の入った絵本を見せたり言葉の繰り返しを模倣して遊んだり、絵のみのかるた取りをさせてあげたりしてみてはいかがでしょうか。

正しい発音、で声掛けし、出てきた言葉をしっかり受けとめ、、親子で言葉あそびをしたりして、おしゃべりを楽しんでください。ご心配であれば、専門機関に相談することをおすすめします。

Q

1歳5ヵ月の女の子です。
保育所のお友だちは1歳過ぎると歩きはじめているのに、我が子はまだ歩きません。つかまり立ちがやっとできるようになりましたが、まだ、ハイハイです。身体を支えて立たせようとしても、下半身に力が入らず立つ気がありません。いつになったら歩くようになるかとあせっています。なにか障害があるのではないかと心配です。

A

周りのお子さんと比べてしまうとご心配もでてきてしまうのですね。

しかし、歩く時期はかなりの個人差があります。早いお子さんは10ヵ月、遅いお子さんは1歳6ヵ月前後ですので、あせらないで見守ってあげてもよいと思います。中には7ヵ月過ぎで歩いたり、2歳になって歩く子もいたりする程の時期の大きな違いがあります。

筋力がつき、身体のバランスがとれはじめると、つかまり立ちができ、伝い歩きが始まり、やがて初めの1歩が出てきます。初めの1歩が出るまでは心配していても、1歩歩き始めるとあっという間にびっくりするくらい歩くようになる場合もあります。他のお子さんより遅れて歩き始めても、あとは順調に成長を重ねていきます。

1歳半健診が間近でしょうから、ご心配であれば健診のときなどに相談してみるのもよいでしょう。

Q

第2子が生まれてから、2歳5ヵ月の長男が今まで以上にベタベタ甘えてくるようになったのですが、とても忙しく相手にできず、いけないと思いながらも、つい激しく叱ったり何でも「ダメ!」と言ってしまったり、私自身も気持ちが少し不安定になってしまいます。
どうしたらよいでしょうか。

A

第2子誕生は、ご家族にとってとてもうれしい出来事ですが、上のお子さんにとっては、お母さんの愛情をとられたと思い、甘えることで関心を自分に向けようとしているのでしょう。

しかってはいけないとわかっていても、ついつい感情的になってしまう現実にお母さんは心身ともにお疲れでしょう。

今は、上のお子さんの立場になって考えてみませんか。今までとは違う行動はすべてお母さんの関心を引くためのものです。お母さんにどうやったら甘えられるのか、自分という存在を認めてもらえるのか、お子さんは新しいやりかたは分かりませんから、これまでと同じやり方を強くしてお母さんの関心を引こうとするのです。

お手伝いやお子さんのできることをお母さんが探し、それが少しでもできれば大いに褒めてあげることをしてみてはいかがでしょう。お子さんはお母さんから認められる方法がわかり、安心して繰り返しすることがあります。そして、それを認めてあげる言葉がけを何度も繰り返してあげましょう。

退行現象といって、赤ちゃん返りをするお子さんもいます。上のお子さんと二人になる時間などに甘えさせながら、「あなたも大好きよ」、「赤ちゃんもおにいちゃんが大好きなのよ」と言葉や態度で示してみましょう。ただし、あまり「おにいちゃん」であることを強調するとお子さんが負担に感じてしまいますので、今は上のお子さんの気持ちを受けとめ安定をはかってみましょう。

Q

2歳の男の子です。
いたずらも多く、注意しても全然きいてくれません。つい感情でしかりつけ、ときにはたたいてしまうこともあります。虐待をしているつもりはありませんが、どのようにしかったらよいのか分かりません。

A

2歳ごろは、自己主張ができるようになり、成長を喜ぶ反面、親としては大変な時期ですよね。

しかし、強い口調でしかったり、たたいたりということをすれば、一時的にはその行為をやめさせられるかもしれませんが、なぜしかられるのか、どうしていけないことなのか、子どもには理解できません。また、たたくという行為は子どもを萎縮させてしまいます。親の顔色を常にうかがってしまう懸念もあります。

しかるのは「伝家の宝刀」です。ここぞという場面以外に日常で使っていると、錆が来てその効果は薄れてしまいます。しかると一時的に言うことを聞いてくれますから、しかることに頼ってしまいますが、ドンドン強くしからなければならなくなります。

この時期、お母さんは子どもさんの気になるところに目が行きますが、子どもさんが望ましいことをしているとき、また悪いことをしていない普通のときに、言葉がけをしたり、感心を示すことが大切です。落ち着いているときに関心を示してもらえないと、子どもは心が安定せず、気持ちの揺れから悪いことをしてでも、お母さんの関心を引こうとします。

どうしても感情的になってしまうときには一呼吸をし、10数えます。自分自身が落ち着くことが大切です。そのうえでいけないことを分かりやすい言葉で伝えながら抱きしめスキンシップをとることです。

子育ては、日々の積み重ねです。一度ではうまくいかなくても、幾度も繰り返し、できたときには思いっきりほめてあげてくださいね。「1つしかったら、3つほめる」ことを心がけてみてください。子どもは、ほめられることで自信ややる気につながっていきます。

3~4歳

Q

子育てと仕事を両立させながら、自分なりに頑張って子どもと関わってきたつもりですが、最近二人の子どもそれぞれが、母親を独占しようとして、聞き分けのないことを繰り返します。上の子を叱ってしまったり、下の子のわがままを受け入れてしまい、こんなはずではなかったと、自信が持てなくなりました。

A

子どもを中心に置きながら、仕事と子育てを両立させることは、大変なこととお察しします。子どもの成長と共に、これまで上手くいっていたかかわりが通用しなくなることがあります。お母さんが我が子の為にと思ってしてあげたことが、必ずしもお子さんが今求めていることと一致しているとは限りません。日々、心も身体も成長している子どもは自分でできることは「自分で!」と強く主張するでしょう。その一方「お母さん・・・」と甘えたい時は、「あとで・・・」ではなく、今すぐお母さんが「なあに」と振り向いてくれることを待っているのではないでしょうか。 また、二人のきょうだいは、お母さんをめぐって、時としてライバルになってしまうこともあるでしょう。いかにお母さんの関心を自分に引き寄せることが出来るか、知恵を絞って行動しています。

限られた時間の中で、完璧を求めて全てを一人で背負いこまず、周囲の人の力を借りることも一つの方法です。お母さんの穏やかな笑顔が、解決のきっかけになるかもしれません。大変だからこそ、愛おしく、育てがいがあると思ってみてはいかがでしょうか。

Q

3歳5ヵ月の男児です。
保育所に入所して4ヵ月が経ちました。ときどき保育所に行くことを嫌がり、泣いてしまうため、着替え、食事、歯みがきがなかなかできません。なるべく一人で出来るようになって欲しいのですが、感情的になってつい大声で叱ってしまいます。どのように対応したらよいかわかりません。

A

朝の忙しい時間に泣かれてしまうとどうしたらよいか困ってしまいますね。“イライラ”ときたら、まずは、一呼吸…「パジャマのままでもいい」「きれいに全部食べなくてもいい」「歯みがきしなくても大丈夫」と思うようにしてみませんか。きっとお母さんの気持ちは軽くなるでしょう。お子さんも保育所の生活に少しずつ慣れてきている頃ですが、4月から緊張の連続だったと思います。「がんばったね」と褒めてあげることで、お子さんもお母さんもちょっとやさしい気持ちになり、大きな声を出すことがなくなると思います。一人でするのは、もう少し先でもいいかもしれませんね。

また、保育所の保育士にも相談しましょう。お子さんの好きな遊びを朝の自由遊びの時間に用意したり、気の合う友だちと安心して遊べるよう環境を整えてくださいます。「保育所はたのしいところ」とお母さんも明るく声をかけ、送り出してください。

Q

3歳4ヵ月の男の子です。
いわゆる反抗期なのか何でも「イヤ」と言うので困っています。つい感情的になってしまうのですが、どのように対応したらよいか分かりません。

A

「いやいや」の時期で、頭の中では反抗期かなと分かっていても、毎日その繰り返しでは、お母さんもお疲れですね。

反抗にまともにぶつかっても抵抗が大きくなるばかりです。この時期の子どもは自分でいろいろなことができるような力がつき、「僕は(私は)お母さんと違う人間なんだよ」「お母さんの言う通りにはしたくないんだ」という気持ちが芽生えるのです。でも「お母さんの言うことを聞かなくてはいけない」という気持ちの間でとても揺れているのです。
お母さんをイライラさせるこういった行動は、子ども自身がイライラしているからであり、決してお母さんを困らせるためにしているのではありません。なるべく子どもの気持ちをいら立たせないようにして、少し距離と時間を置いて落ち着くのを待つことが適切です。このことは決して、甘やかすということではありません。

押さえつけてもより激しく反抗することになり、気持ちがなかなか治まりません。しかし、怪我や事故につながるときや、してはいけないことにまで発展しそうなときは、叱って気づかせることが必要でしょう。
そこまで行かないときは、気分が変わるような言葉がけをしたり、ほめたりしながら、無理は通らないことを言い聞かせましょう。また、なぜこんなことを言ったり、したりするのかをよく観察してみてください。ときには、「甘えたい」「受けとめてほしい」「認めてもらいたい」の心情から正反対の態度で信号を送っているときもあります。お子さんの心をしっかりと受けとめてあげましょう。

まずお母さんがイライラせずに落ち着くことです。水を飲む、深呼吸するなど、落ち着く方法を自分で見つけてみてください。そのうち、この葛藤が少しずつ「我慢する」という気持ちに変わってきます。この変化が成長の証しです。 そのときは「我慢できたね」「お兄ちゃんになったね」とスキンシップをしながら喜んであげてください。「いやいや」は子どもが力をつけてきた証しでもあり、子どもが順調に発達している証しでもあるのです。

Q

3歳の女の子です。かんしゃくを起こして困っています。
下の子が生まれさらにひどくなっています。これ以上泣かれるとどうして良いのかわかりません。

A

かんしゃくを起こされると大変ですよね。お母さんが見ていて、どのような時に一番ひどい状態になりますか? 自分だけを見ていてほしいという思いが大きいときは、抱いたり、安心できるような関わりや距離をもちながら、泣きやむまで待つようにします。そして、ゆっくりとお子さんの思いを聞いていあげてみてはいかがでしょうか。自分の思いがお母さんに伝わると、安心し、また遊びに戻っていくことができます。お家では、なかなか下のお子さんがいらっしゃるのですぐにというのは難しいですよね。少しだけでもいいので、機会を見つけては、上のお子さんを最初に抱き上げるようにしてみてはいかがでしょうか。それだけでもきっと落ち着いていくきっかけになると思います。

3歳前後のお子さんは自己主張が強くなる時期です。他のお子さんも皆、その過程を経て成長してくるので、お子さんもいつか良くなると思い、リラックスして子育てしていきましょう。

Q

3歳と1歳の男の子と女の子がいます。
父親の仕事が忙しく、接する時間があまりないせいか、特に下の子は、なかなかなつきません。父親もどう接していいのかわからないようです。このままで親子関係など大丈夫でしょうか?

A

お忙しいお父さんのお仕事は大変ですね。お父さんも、お子さんに対しての愛情はお母さんに負けないくらいあるのだと思います。

お母さんや周りの大人が、お父さんのことを話題にして、いつもお父さんのことを気にかけている言葉かけなどがあると、子どもたちの中にもお父さんに対する親しみが増してくると思いますよ。お父さんも忙しいので、お疲れの毎日かも知れませんが、短い時間でも散歩や、遊びなど子どもたちと接する時間を持つなど、少しだけ頑張ってもらえると良いですね。

そしてなにより、お母さんだけが子育てを負担するのではなく、子育ては二人でという気持ちがあれば、夫婦間にとっても良いことだと思います。なかなか時間がなければ、「頑張っているね」「大変だったね」などのねぎらいの言葉だけでもお母さんは嬉しいものですよね。忙しい毎日のお父さんかも知れませんが、子育ての中での出番はこれからたくさんあります。

子どもはお父さん、お母さんのことが大好きです。どうぞ少しの時間でも子どもたちとの時間を大切にしてあげてください。

Q

3歳と1歳の子どもがいます。
昼間は元気でも、夜になると急に熱を出したり具合が悪そうにしていると、とても不安になります。子どもの様子を心配しながらも夜間の受診はためらうのですが…。

A

風邪やインフルエンザなどの熱は昼間は下がっていても、夜になると上がることが多いので、お子さんたちが夜に苦しそうにしていると本当に不安になりますよね。

昼間に医療機関を受診している場合は、状態が変化したときの対応を十分に尋ねてその指示に従うようにしてください。
それまでの様子から、おうちの方が緊急を要すると判断する場合は、ためらわず夜間対応の病院に連絡をして良いと思います。しかし、判断に迷うような時は夜間に電話で対応してもらえる相談センターなどがある場合もありますので、一度相談してみると良いでしょう。

子どもが誤飲をしたときの電話相談を受け付けるセンターもあります。いざという時のためにも、関係機関の電話番号を控えておくなど、ふだんから情報を備えておくと心強いと思いますよ。

Q

3歳と1歳の男の子のきょうだいがいます。夫は毎日帰りが遅く、仕事が忙しいときは、土日も出勤することがあります。現在、私は専業主婦で2人の子どもの子育てをしています。
このごろ、上の子が反抗期で何かにつけてかんしゃくを起こし、私の言うことを聞いてくれません。とくに夕方の忙しい時間になるとわがままを言い、叱ることが多くなりました。また、下の子もお兄ちゃんとおもちゃの取り合いをするようになり、しょっちゅうけんかをしています。
私も余裕があるときは何とかなるのですが、最近はいらいらすることも多くなり、つい子どもたちにあたってしまします。
どちらの両親も離れたところに住んでいて、近所に頼れる人もいません。このままだと「虐待してしまうかもしれない・・・」ととても心配です。

A

子育ての比重がお母さんに重くかかり、本当に大変ですね。とくに3歳と1歳の男の子となると子育ては今が一番大変な時期ではないかと思います。

3歳ぐらいになるとだんだんと自我が発達し、言葉や態度で自分の意志を伝えられるようになります。しかし、まだ相手の思いに気づくことがうまくできずに、自分の思うようにならないとかんしゃくを起こしてしまうのもこの時期の特徴です。お母さんとしても、3歳ごろの子どもはみんなそのような様子だということを理解しておくようにすれば、少し楽になるのではないでしょうか。

また、子どもの気分は保護者(親)の気分や心の状態を映すもの、反応するものと理解してみましょう。お母さんが落ち着いた雰囲気でいると、お子さんも比較的静かにしていますが、逆に忙しく動いていると、それをお子さんも察してそわそわと気持ちが落ち着かなくなるものです。まず、お母さんの心の余裕の持ち方や家庭内での動き方と、お子さんの動きの関係を見てみましょう。そして、少しでも気持ちにゆとりを持てて落ち着いた動きができるように心がけたいものですね。

それでも、24時間子どもと向き合っていると苦しくなってしまうこともあると思います。たまにはお父さんに子育てを代わってもらい、リフレッシュしてみるのもよいですし、気軽に保育所の一時預かりやファミリーサポートセンターを利用してみてはいかがでしょう。子育てサークルに参加して仲間づくりや悩みを協働で解決してみるのもおすすめです。

5~6歳

Q

保育所の4歳児クラスの時に、集団から外れてしまうことがあると担任の先生から話を聞いていましたが、就学を前に相談機関の利用を勧められました。
家では気になるところがないのですが、相談したほうがよいでしょうか。

A

家でみるお子さんの様子と保育士から聞くお子さんの様子が違うことが気になりますね。

保育所では30~45分の集中した活動を多く行っております。

その中で保育士が感じたこととお母さんから見たお子さんの家での様子とは違う側面を、小学校での生活のことを考えてお母さんにお伝えしたのかもしれません。

不安はおありでしょうが、専門機関に相談することも一つの選択肢としてとらえてみてはいかがでしょうか。

Q

5歳の女の子です。
最近、毎日おねしょしているのでオムツをはかせると抵抗もなく、逆に安心してオムツのなかにおしっこをしてしまいます。

A

5歳で頻繁におねしょがあるのは心配になりますね。もしかしたら、子育てについてのお母さんの不安な気持ちがお子さんにも伝わっているのかもしれませんね。

寝る前の水分調整やトイレは済ませてあると思いますが、もう一度、お子さんと確かめながらやってみてはいかがでしょうか?

子どもは意外と毎日していることでも「なぜ?どうして?」と疑問を持つので、改めてたどっていくと「なんだ、そうなのか」と納得する瞬間があります。そのタイミングが成長のきっかけとなることもあります。案外、お母さんがゆったりかまえているといつの間にかおねしょが治ってしまうこともありますよ。

もし、小学生になるころまで続くようでしたら、専門のお医者さんに見てもらうと良いでしょう。まずは、お子さんの気持ちに寄り添うことが何よりも心の安定につながります。

全般

Q

あまえさせることと、あまやかすことは、どう違うのでしょうか。

A

子どもと接していると、「あまえさせる」とはどのようなことを言い、「あまやかす」とはどのようなことをいうのかを考えることがあります。

「あまえさせる」とは、子どもが信頼しているお母さんに抱きついたり、抱っこを求めたり、話しかけた時などその子どもの要求を満たし受け入れてあげることであり、情緒の安定を図ることが「あまえさせる」につながるのではないかと思います。

一方、「あまやかす」とは、子どものいいなりになり、子どもが自分で出来ることも大人が手を出してしまったり、お金や物などの要求を簡単に受け入れてしまうことを「あまやかす」というのではないでしょうか。

乳幼児期にしっかりと大人にあまえることができ、それを受け入れてもらった子どもは心が満たされ安定した生活を送れると思います。

また、自分は愛されているんだと感じることによりお互いの信頼関係がうまれ、これからの人間関係を築く基礎にもつながります。

今の時期は子どもとたくさんスキンシップをとるなど関わりを多くもち、どうか充分にあまえさせてあげてください。

Q

毎日家で子どもと二人きりの生活を送っています。
私自身ストレスがたまり、子どもから離れて自分の時間を持ちたいのです。
家族のフォローが得られない時、どうすればいいですか。

A

ストレスをためるのは、心や体に良くないですよね。

保育所には一時預かり保育の制度がありますので、登録等の申請により利用することができます。

また、市町村によってはファミリーサポートの制度があり、イベントやパソコン教室に通う時など、託児が利用できるところがあります。

市役所のホームページや子育て支援課の担当の方に尋ねてみてはいかがでしょうか。