全国保育士会の動き
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<ニュースの内容>
■「准保育士」導入に反対表明(全国保育士会・全国保育協議会)
■「保育計画」から「保育課程」への変更について検討
〜「保育所保育指針」改定に関する検討会・臨時会
■放課後児童クラブに初のガイドライン
■多様な働き方を支える保育サービスの提供を 〜少子化社会白書〜
■次世代育成支援対策推進法の認定企業 366社に
■母子世帯の平均年収は213万円
■NPO法人「家庭的保育全国連絡協議会」が発足
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「准保育士」導入に反対表明
内閣府の規制改革会議は、10月29日開催の第8回会議において12月に取りまとめる予定の第二次答申に向けた検討を行いました。このなかで保育に関しては、保育士の資格要件について検討し、子育て経験があれば、3か月程度の研修を受け「准保育士」資格を付与すること、学歴に関係なく保育士試験の受験資格を認めることなどの規制緩和が検討されました(下記参照)。
これに対し、全国保育士会では正副会長会議を開催し、全国保育協議会と共同で意見書を取りまとめ、全保協正副会長、御園会長らが11月30日に規制改革会議委員をはじめとし、国会議員、厚生労働省等関係者を訪問し、「准保育士」資格の導入に反対する意見表明を行いました。
平成19年11月30日
保育士」導入への反対表明
社会福祉法人 全国社会福祉協議会
全国保育協議会
会 長 小 川 益 丸
全国保育士会
会 長 御 園 愛 子
全国2万1千の認可保育所が加入する全国保育協議会と、全国18万人の保育士を会員とする全国保育士会は、平成19年10月29日の第8回規制改革会議で検討、提案された「准保育士」の導入に次の理由により反対する。
(1) 保育士資格保有者が働ける労働環境の整備を優先すべきである。
保育士養成校(全国に503か所 平成18年4月現在)を卒業し当該資格を取得する者は年間約4万2千人(平成17年度)を数える。また、保育士試験合格者を加えた保育士資格保有者は累計で約162万2千人であり、保育所の保育士採用は有資格保育士により満たされる状況にある。
提案にある子育て経験のあるものに短期間の研修を行い「准保育士」として導入するのではなく、有資格者を優先すべきである。とりわけ、保育士養成施設を卒業し、保育分野以外に就職する約半数の者が保育所で働けるように、保育士の労働環境を整備することが重要である。
(2) 保育現場は専門性の高い人材を求めている。
保育所保育は、生涯にわたる人間形成にとってきわめて重要な乳幼児時期に養護と教育を一体的に提供することで、豊かな人間性を持った子どもを育くむ営みである。その担い手である保育士は、継続的に一貫した保育の提供を担う専門職である。とくに近年、発達障害や被虐待の子どもなどの利用が増加の傾向にあり、子どもたちへのケアの充実のために、より専門性の高い保育が必要となっている。さらに、養育力の低下が指摘される中で、保護者への支援の充実も求められている。このため、現場では保育士の研修等、現任訓練の充実に取り組んできている。一方、保育士資格は平成3年に受験資格が高校卒から短大卒に引き上げられ、平成15年には国家資格化された。この経緯は社会的に子どもと家庭の変容に対応するためのものであった。自分の子どもを育てた経験があることと、他人の子どもを育てる資質・知識・技術があることは異なるものである。提案の「准保育士」は、今日の現場での資質向上の取り組みに逆行している。
(3) 保育の質の低下につながる。
未来を担う子どもの豊かな成長を保障するためには、その担い手である保育士の労働条件の改善は不可欠である。「准保育士」が導入されることで、現在も厳しい状況にある保育士の労働条件(賃金や労働時間など)が、さらに低下することが危惧される。
また、そのことが子どもの育ちや保護者への支援を行う保育士の資質の低下につながり、結果として保育の質の低下をまねくことが懸念される。
(4) 混乱を生じさせる「准保育士」の名称の導入には反対する。
国家資格化により名称独占となった「保育士」の名称と連動したように誤解をもたせるような「准保育士」という名称の導入は反対であり、利用者にとっても問題である。
なお、社会全体で子育てを支える環境づくりが求められている中で、子育て経験のある人や関心のある人が子育ての「支援者」、「協力者」となる取り組みを否定するものではない。
【規制緩和を求められている内容】
@准保育士資格の創設
「子育て経験のある者」に3か月程度の研修の後に准保育士の資格を付与。
*保育や子育ての分野で働きたい人が取得しやすい資格として、現の保育士資格(国家資格)よりハードルの低い准保育士の資格の創設
A保育士養成施設への入学要件の緩和
保育士養成施設への入学要件を「子育て経験のある者」であれば高卒でなくても可能とするよう検討
B保育士試験受験のための要件緩和
現在、高卒者、中卒者が保育士試験受験資格を得るためには、児童福祉施設での実務経験が高卒で2年、中卒で5年以上必要とされているが、「子育ての経験のある者」については、受験資格を与えることを検討。
【意見書提出先】
◆規制改革会議
事務局(内閣府規制改革推進室)=訪問持参
規制改革推進会議委員(草刈隆雄議長以下17名)=郵送
◆厚生労働省(訪問持参)
大臣、副大臣、政務官、雇用均等・児童家庭局長、参事官、総務課長、保育課長
◆国会議員(訪問持参)
尾辻秀久議員他22名
◆マスコミ関係
厚生記者クラブをとおしたマスコミ各社への配付および記者への直接送付等
「保育計画」から「保育課程」への変更について検討
〜「保育所保育指針」改定に関する検討会・臨時会(厚生労働省)〜
「保育所保育指針」改定に関する検討会が、10月30日に大場幸夫座長(大妻女子大学副学長)の提案により臨時に開催され、「保育計画」を「保育課程」に改めること等について検討が行われました(検討会は非公開)。現行指針の「保育計画」を「保育課程」とすること、その他の項目について、中間報告素案の加筆・修正が必要な事項について早急に検討が必要なことから臨時会が開催されました(資料1参照)。
「保育計画」を「保育課程」に改める理由については、「保育課程」を保育所の保育の基本的な計画として、他の計画の上位にあることを明確にし、保育実践の組織性及び計画性をより一層高め、保育所の創意工夫による保育の質の向上に資するとしています。
また、「保育課程を編成するに当たっての留意事項」として、
「保育課程」は入所児童すべてを対象とする。この場合、保育時間の長短、在所期間の長短、途中入所等に関わりなく、すべての入所児童の最善の利益を第一義とした保育を行うことを」踏まえ、「保育課程」を編成する。
保育所の保育時間は、児童福祉施設最低基準34条に基づき、1日につき8時間を原則とし、地域における乳幼児の保護者の労働時間、その他家庭の状況等を考慮して、各保育所において定める。延長保育、夜間保育、休日保育などを実施している場合には、それらも含めて子どもの生活全体を捉えて保育課程を編成するよう留意する。
入所児の保護者への支援、地域子育て支援は保育課程に関連して行われる業務とする。
との説明がされています(資料3参照)。
なお、検討会は、12月21日に第15回検討会が開催される予定です。
詳しくは次のホームページをご覧ください。
⇒ 厚生労働省>審議会・研究会等>その他(審議会・研究会等)>雇用均等・児童家庭局⇒ http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=121915
放課後児童クラブに初のガイドライン
厚生労働省は、「放課後児童クラブガイドライン」を策定し、10月19日に都道府県・指定都市・中核市に通知しました。ガイドラインでは、保育所との連続性を考慮し、4月1日からの受け入れを明記したほか、望ましい集団規模を「おおむね40人程度まで」とし、面積基準については児童一人あたり「おおむね1.65u以上」と具体的な数値を示しましたが、職員体制については「放課後児童指導員を配置すること」とし、具体的は配置基準は示されていません。
また、関係機関との連携において「保育所・幼稚園等と連携し、情報の共有と相互理解に努めること」が示されました。
詳しくは次のホームページをご覧ください。
⇒ 厚生労働省>報道発表資料>2007年10月
⇒ http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=121611
多様な働き方を支える保育サービスの提供を〜少子化社会白書〜
政府は、11月2日に平成19年版少子化社会白書を閣議決定しました。わが国の少子化の現状や将来の見通し、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の実現に向けた働き方の改革、多様な働き方を支える保育サービスの提供を提案しています。
有配偶の女性の労働力率が8割程度となっているフランスやスウェーデンでは認可保育サービスを利用する3歳未満児の割合が4割以上となっているのに対し、わが国では2割程度となっており、ほとんどは在宅で育児が行われていますが、今後、女性の就業継続の希望を実現するため、保育所等のサービス基盤整備を一層進めていく必要があり、多様な働き方に対応した弾力的なサービスの提供を求めています。その方策として、家庭的保育(保育ママ)の充実やその質を確保し安心して子どもを預けられる仕組みの検討、事業所内保育施設の地域での活用を提案。またあわせて、3歳以上児については、「認定こども園」制度の普及促進、全小学校区への「放課後子どもプラン」の普及による幼児期から高学年期までの放課後の子どもの安全で健やかな活動場所の確保を提案しています。
詳しくは次のホームページをご覧ください。
⇒ 内閣府共生社会政策統括官>少子化対策>少子化社会白書
⇒ http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/index-w.html
次世代育成支援対策推進法の認定企業 366社に
厚生労働省は、10月19日に、次世代育成支援対策推進法に基づき一般事業主行動計画を策定・届出し当該計画の目標を達成したことなど一定の基準を満たした企業の認定状況(平成19年9月末現在)等を公表しました。認定企業は366社で、うち5社(カゴメ株式会社、第一生命保険相互会社、株式会社平和堂、ダイキン工業株式会社、株式会社長岡塗装店)の行動計画の概要、取組み状況や認定取得の効果などの事例を紹介しています。
また、一般事業主行動計画策定届の届出状況は、20,772社で、うち届出が義務づけられている労働者が301人以上の企業は、12,961社(届出率97.6%)となっています。届出が努力義務とされている300人以下の企業も届出数が年々増加し、7,811社となりました。次世代育成支援対策の取組みは、企業規模を問わず全ての事業主が行うべきものであり、より多くの中小企業の取組みが期待されています。
詳しくは次のホームページをご覧ください。
⇒ 厚生労働省>報道発表資料>2007年10月
⇒ http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=121249
母子世帯の平均年収は213万円
厚生労働省は、10月16日に平成18年度全国母子世帯等調査結果を発表しました。これによると、 母子世帯になった理由別の構成割合は、前回調査(平成15年度)に比べて、死別世帯が 2.3 %減少する一方、生別世帯が 1.8 %増加し全体の約9割。父子世帯は、前回調査に比べて死別世帯が 2.9 %増加する一方、生別世帯が 2.8 %減少しています。また、生別世帯は全体の約8割を占めています。母子世帯の平成17年の平均年間収入(就労収入に生活保護法に基づく給付など含む、平均世帯人員3.30人)は213万円で前回調査の(212万円)とほぼ横ばい。平均年間就労収入は171万円(前回調査162万円)でした。
また、小学校入学前児童の保育状況については、保育所の割合が最も高く、母子世帯が65.3%、父子世帯が46.2%となっています。母子世帯については、前回調査と比べ2.4%増加しています。
詳しくは次のホームページをご覧ください。
⇒ 厚生労働省>報道発表資料>2007年10月
⇒ http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=121253
NPO法人「家庭的保育全国連絡協議会」が発足
保育者の自宅で乳幼児を保育する「家庭的保育(保育ママ)」の全国組織として、家庭的保育全国連絡協議会(鈴木道子会長)がNPO法人として10月14日に設立され、記念フォーラムが開催されました。
家庭的保育は、1950〜80年ごろ各自治体が独自に制度化したのが始まりで、平成12年度に国が家庭的保育事業を立ち上げ、平成18年度からは保育所が自ら家庭的保育者を雇用して実施する保育所実施型が創設されています。
詳しくは次のホームページをご覧ください。
⇒ NPO法人家庭的保育全国連絡協議会
⇒ http://www.zen-hoiku.net/
〔添付資料〕
(1)「保育所保育指針」改定に関する検討会・臨時会資料
(2) 第20回子どもの虐待防止セミナー開催案内
(3)「これからの『保育所保育指針』を考えるために」案内(全社協出版部)
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