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<ニュースの内容>
■「子ども・子育て新システムの基本的方向」に対する意見書を提出
■給食の外部搬入方式容認に伴う省令改正に向けても意見書を提出
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「子ども・子育て新システムの基本的方向」に対する意見書を提出
4月27日に内閣府より公表された「子ども・子育て新システムの基本的方向」に対し、全国保育協議会・全国保育士会は5月14日に意見書を取りまとめ、5月19日に福島みずほ内閣府特命担当大臣(少子化担当)および長妻昭厚生労働大臣等に提出いたしました。意見書においては、「子ども・子育て新システムの基本的方向」の課題を下記のとおり提起し、十分に課題を整理した上で、制度構築を図るよう要望しています(詳細は添付した意見書を参照)。
なお、当日の意見交換では、小川全保協会長、御園全国保育士会会長から福島大臣、泉政務官に次の3点について考え方をうかがいました。
 福島大臣、泉政務官に意見書を手交する 小川会長、御園全国保育士会会長 |
①「こども園(仮称)」の整備の方向について
現在の保育所・幼稚園・認定こども園などのサービスが、新システムの開始とともに1つの「こども園」に統合することは考えていない。それぞれのサービスが「こども園」(仮称)という枠組みの中で、よさを生かしながら取り組みを充実させる中で、将来的に「こども園」に融合して整備されていくと考えている。
②「サービスの質」の確保について
地域主権という考え方は大切であるが、質の確保等の視点からは、すべてを基礎自治体に委ねるということはできない。国や都道府県が責任をもって関与しながら、一定の質を確保する仕組みが必要。 保育士など、担い手の研修の充実や処遇・労働環境の改善についても課題意識を持っている。
③社会的な養護が必要とされる子どもについて
障害のある子どもや子どもの貧困の問題などを含め、社会的な養護が必要な子どもへの支援は国として対応が必要な課題と考えている。今後の検討の中で具体的にしていきたい。
最後に、福島大臣、泉政務官からは、今後の具体化にあたってもぜひ意見を聞かせていただきたいとの申し出をいただきました。 また、厚生労働省の長妻大臣、細川副大臣、山井大臣政務官にも秘書官をとおして意見書を提出するとともに、伊岐雇用均等・児童家庭局長にもお会いし意見を申し述べました。 各都道府県保育組織においても、下記の意見書を参考としていただきながら、国会議員等に対し働きかけを行っていただきますようお願いいたします。
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「子ども・子育て新システムの基本的方向」への意見(概要)
1.利用者は「子ども」であることを前提とした制度設計を図ってください。
- 保育は0歳からの子どもの育ちを「養護と教育の一体的提供」をもって支える営みです。保育には「幼児教育」も包含することを前提に検討を図るべきです。
- 「幼保一体給付(仮称)」や「こども園(仮称)」は、その目的や事業内容等が不明確であり、不明確なままで幼保一体化を拙速に進めるべきではありません。
- 「利用者本位のサービスの包括的・一元的提供」では、利用者は「保護者」と「子ども」の両方であることを前提に、とくに自ら要望・意見等を述べることのできない子ども自らが権利を有する主体であるとの認識のもと、国は子どもの育ちに対する理念を明確にした制度設計をする必要があります。
- すべての子どもに対して「質の高い幼児教育・保育を保障」するためには、保育の「質の確保・向上」を担保する仕組みが必要不可欠です。
- また、「保育に欠ける」という文言の見直しについては本会も必要性を主張してきましたが、単に要件を撤廃するのではなく、真に保育を必要としている子どもが利用できないことがないようにするべきです。引き続き、児童福祉施設である保育所が取り組んでいる児童福祉の観点を重視する必要があります。
- 制度設計のイメージ図にある「基礎給付」と「両立支援・幼児教育給付(仮称)」の2階建て構造は、対象も給付内容も不明確です。国民が理解できる説明をするべきです。
- また、保育所を「両立支援・幼児教育給付(仮称)」の対象に含めるのであれば、保育は「養護と教育の一体的提供」であることを前提に、「保育・両立支援給付(仮称)」とするべきです。
2.基礎自治体による自由な給付設計は、自治体の財政力による格差を生じさせます。
- 子どもに保障される保育の質が地域によって格差があってはなりません。国として、子どもたちが育つための質の高い保育を提供することを保障していくことが必要です。
- 住んでいる地域に関わらず、子どもの育つ環境は国の責務で保障するべきです。
3.子ども・子育て基金(仮称)の創設による負担金・補助金の包括的な交付だけでは、現在の待機児童問題は解消されません。
- 現在、保育所や幼稚園、放課後児童クラブに充当している財源を「一元化」するだけでは、待機児童解消や潜在的ニーズに応じた保育所・放課後児童クラブ等の基盤整備は実現できません。新システムの具体化に向けては、国として、それに基づく基盤整備と供給に必要とされる財源確保をはかるべきです。
4.すべての子どもを社会全体で支えるという理念に基づき、国・地方・事業主・個人による費用負担は不可欠です。
5.「子ども家庭省(仮称)」の創設は、拙速に判断するべきではありません。
- 子どもの育ちを支えるためには、0歳から18歳までの連続した育ちの保障を考えていくべきです。新システム実施体制の一元化のために、「子ども家庭省(仮称)」の創設を考える際には、0歳から18歳までの子どもの育ちを国としていかに保障するのかという理念をもって検討するべきです。
給食の外部搬入方式容認に伴う省令改正に向けても意見書を提出
全国保育協議会・全国保育士会は、5月14日に「厚生労働省関係構造改革特別区域法第二条第三項に規定する省令の特例に関する措置及びその適用を受ける特定事業を定める省令等の一部を改正する省令案」の意見募集への意見を提出しました。この意見募集は、構造改革特区において認められていた給食の外部搬入方式を、公私問わず「3歳以上児に対する給食については、特区における特例措置の内容・要件のとおり、全国において実施」することを、3月25日に構造改革特別区域推進本部(本部長:鳩山由紀夫内閣総理大臣)が決定したことを受け、児童福祉施設最低基準の改正に向けてのパブリックコメントとして行われたものです。
全国保育協議会・全国保育士会としては、給食の外部搬入方式については反対であるという姿勢を明示した上で、外部搬入方式を容認するにあたっての条件を明確に規定することを求めています(意見書は下記参照)。
省令改正の施行日は、平成22年6月1日が予定されています。今後、省令改正後、全国的に給食の外部搬入方式の導入は公立保育所においては市町村行政に、私立保育所については各保育所に判断が委ねられることとなります。各地方組織や保育所におかれましては、引き続き、子どもの育ちを守る視点で組織一体となって、行政等に対し自園調理の堅持を訴えていただくようお願いいたします。
平成22年5月14日
「厚生労働省関係構造改革特別区域法第二条第三項に規定する省令の特例に関する措置及びその適用を受ける特定事業を定める省令等の一部を改正する省令(案)」等に関する意見募集への意見
社会福祉法人 全国社会福祉協議会
全国保育協議会
会 長 小川 益丸
全国保育士会
会 長 御園 愛子
全国2万1千の認可保育所が加入する全国保育協議会と、全国18万5千人の保育士を会員とする全国保育士会は、このたび示された「厚生労働省関係構造改革特別区域法第二条第三項に規定する省令の特例に関する措置及びその適用を受ける特定事業を定める省令等の一部を改正する省令案」の意見募集について、下記のように意見を表明する。
1.給食の外部搬入方式の容認については、本会としては反対である。
- (1)一人ひとりの子どもの発達過程やその日の体調、生活リズムに応じた食事の提供が困難になる。
- (2)命にかかわるアレルギーのある子どもへのきめ細やかな対応が難しくなる。
- (3)保護者や地域の子育て家庭に対する子育て支援活動が難しくなる。
- (4)国が施策として食育を進めてきたことに矛盾する。
2.やむをえず省令を改正し、給食の外部搬入方式を進めるにあたっては、下記の条件を課すようにされたい。
- (1)調理室の必置義務は遵守すること。
子どもに対し適温給食を提供し、その日その日の子どもの状況に応じて、さらに刻む等の調理が可能となるよう、外部搬入方式であっても、調理室は必置とすること。
- (2)施設の主体的責任(献立の計画→食事→残菜チェック→評価(嗜好調査)→改善など)を明確にし、保育所が衛生面、栄養面等業務上必要な管理を行うことができる体制をはかること。なお外部搬入方式にあっても、献立等に対して栄養の指導を行うことができるよう、栄養士による必要な配慮を行なうことができるようにすること。
- (3) 一人ひとりの子どもの発達過程やその日の体調、生活リズムに応じた食事の提供を行うことができるよう、対応を図ること。また、子どもの生活リズムにあわせて適温の給食を提供するためには、調理員等の配置がないと、配置基準上の保育士だけで対応することは困難であるため、外部搬入方式であっても調理員等の配置を図ること。
- (4)アレルギーのある子ども等への食事の提供はアレルギーを生じる食物を除去するだけではなく、子どもが疎外感を感じないよう栄養素を補いつつ見た目も同じように配慮した代替食として提供するように指導すること。
- (5)保育所ではこれまで昼食に加え、おやつを「補食」として提供しているが、外部搬入方式を導入するにあたっても、昼食だけでなく、一日の子どもの食事に関して総合的に「食事摂取基準」にもとづき提供できるよう、食事の提供をするよう配慮すること。
- (6)外部搬入にすることによって、子どもに対する食材費等を低下させることのないよう配慮すること。公立保育所の一般財源化の影響の一つとして、食材費の削減が行われている。子どもに対して提供する食事に、自治体の財政力や搬入業者によって格差が生じないようにすること。
- (7)保育所が開所している期間は、搬入業者の都合で食事の提供が行われない時期が生じないようにすること(とくにお盆休みおよび年末年始にあっても、保育所が開所しているのであれば、通常と同様に食事を提供できるようにすること)。
- (8)外部搬入をする保育所については、市町村行政が定期的に食事の内容や提供方法について確認するようにすること。
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