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平成22年1月28日 (平成21年度第16号)

全国保育士会委員ニュース
社会福祉法人 全国社会福祉協議会
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本ニュースは、全国保育士会委員、監事、都道府県・指定都市保育士会事務局に送付しています。

特区の「給食の外部搬入」の全国展開に対する反対意見を提出
〜「保育所給食は子どもの育ちを保障する基本機能です」〜

 全国保育協議会・全国保育士会は1月27日に、小川益丸全保協会長、御園愛子全国保育士会会長により、構造改革特別区域推進本部評価・調査委員会 樫谷隆夫委員長および福島みずほ内閣府特命大臣(少子化担当)に対し、意見書「保育所給食は子どもの育ちを保障する基本機能です 保育の質を低下させる給食の外部搬入には、反対です!」を提出しました。同日付で構造改革特別区域推進本部評価・調査委員会の各委員にも意見書を郵送しています。

 この意見書は、構造改革特別区域推進本部評価・調査委員会 医療・福祉・労働部会において、「公立保育所における給食の外部搬入方式の容認事業」について、「3歳以上児については、全国展開することが適切であり、また、私立保育所についても、同様の対応とすべき」との検討がされていることに対して行ったものです。

(構造改革特区推進本部事務局に意見書を提出する小川会長、御園全国保育士会会長)

「公立保育所のおける給食の外部搬入方式の容認事業」は、本来、児童福祉施設最低基準で規定されている自園調理 を、構造改革特区の特例措置として認めるものであり、全国で平成21年7月17日現在、86件の自治体等の公立保育所で給食を保育所外で調理することを認めています。今回の検討の方向性は、この保育所給食の外部搬入方式を、全国で認めていくことを意味しています。特区の全国展開ということは、各自治体の判断に給食の外部搬入方式の導入が委ねられることになります。

 (構造改革特区推進本部事務局に意見書を提出する小川会長、御園全国保育士会会長)

 厚生労働省も毎年、「公立保育所における給食の外部搬入方式の容認事業に係る弊害調査」 を実施し、給食の外部搬入の全国展開には課題があることを示してきており、今年の弊害調査においても、下記のように意見をそえて委員会に提出しています。


1 給食の民間委託は認められているが、施設外で調理することは認められていない
2 弊害調査報告等については、構造改革特区推進本部評価・調査委員会のHPに掲載されています(資料2-2)。
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/hyouka/chousa/iryoubukai27/gijisidai.html


乳幼児期においては、発達段階に応じたきめ細かな配慮が必要であり、特に、歯の萌出状況及び咀嚼機能発達の観点から、大人の食事に近い食物の摂取が可能になるのは3歳頃であり、3歳未満児の給食については、特に配慮が必要であるが、外部搬入による場合、調理者が子どもの発達段階や喫食状況を把握することが難しいため、個に応じた給食の提供について課題がある。
家庭における食育の機能が低下している中で、保育所における食育の推進が必要であり、外部搬入による場合、調理員の調理姿が見えない等、調理する者と子どもの関わりや、発達状況や喫食状況を把握することが困難であるという課題がある。
このような状況を踏まえると、保育の質の引き下げをもたらさずに、外部搬入方式による給食を全国展開するには、依然として解決しなければいけない課題があり、子どもの健やかな育ちの観点から、慎重に検討を続ける必要があると考える。

 しかし、構造改革特区推進本部評価・調査委員会 医療・福祉・労働部会では、評価・調査委員会による独自調査の結果をもとに、「食物アレルギー児及び体調不良児への対応では、保護者・搬入元等との連携を取りつつ、きめ細やかな対応をしている」「保育所運営の効率化が図られ、節減した経費で一時保育や延長保育等の多様な保育ニーズへの対応が可能になった」等として、保育所給食の外部搬入方式を全国展開する方向を示しました。

 国が食育基本法を定め、さらに保育所の最低基準を地方自治体の条例化にすることに伴い「従うべき基準」に「調理室(自園調理)」を入れたにも関わらず、“特区”によりなし崩しにするという行為を看過するわけにはいきません。
  本事業については、2月初旬には全国展開に向けた最終決定が親委員会で行われるという情報もあり、決定されれば、平成22年中には保育所給食の外部搬入は省令改正の後、全国で容認されることになります。コスト削減の視点から、保育所給食の外部搬入方式の導入が全国的に広がり、児童福祉施設最低基準に規定されている自園調理が実態的に崩され、子どもの育ちに悪影響を及ぼすことが懸念されます。

 給食の外部搬入の全国展開が決定された後には、各自治体で保育所給食の外部搬入の実施について検討が行われることが想定されますので、各都道府県・指定都市、市町村から保育所給食の自園調理の堅持を訴えていただくようお願いいたします。また、全保協、全国保育士会では、引き続き情報収集に努め、対応を図っていく所存ですが、本件について保育所関係者・保護者の皆様の民意を表することが必要です。鳩山総理大臣、内閣府構造改革特区推進本部、厚生労働省HP等に、自園調理の必要性などを訴えるメッセージを書き込むなどの行動を、各保育所保育士、保護者に呼びかけていただくようお願いします。

鳩山総理大臣HP http://www.cao.go.jp/sasshin/hatomimi/youkou.html

構造改革特区推進本部(意見募集ページ) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou/goiken.html

厚生労働省(国民の皆様の声募集ページ) https://www-secure.mhlw.go.jp/getmail/getmail.html

【添付資料】

(1)意見書「保育所給食は子どもの育ちを保障する基本機能です」
(2)第29回評価・調査委員会 医療・福祉・労働部会資料(H22.1.19)

     

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