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平成20年11月7日 (平成20年度第6号)

全国保育士会委員ニュース
社会福祉法人 全国社会福祉協議会
全国保育士会事務局
〒100-8980千代田区霞が関3-3-2新霞が関ビル
TEL 03-3581-6503 FAX 03-3581-6509
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http://www.z-hoikushikai.com

本ニュースは、全国保育士会委員、監事、都道府県・指定都市保育士会事務局に送付しています。


全国保育士会の動き

☆「第35回全国保育士研修会」の開催について
  第35回全国保育士研修会の開催要綱は、11月中旬に各都道府県・指定都市保育士会宛に送付する予定です。会員への回送をよろしくお願いします。開催日等は以下のとおりです。
  本研修会は、昨年度より主任保育士・リーダー的職員を対象として開催しています。

期 日:平成21年2月23日(月)〜24日(火)
会 場:全社協・灘尾ホール(東京都千代田区)

☆「平成20年度学会発表助成」について
  会員の自主的研究を支援するため、子ども家庭福祉にかかるさまざまな学会において発表し、保育士の資質向上に貢献する会員に対し、学会発表に関する経費の一部を助成する「学会発表助成」を平成18年度より実施しています。

助成要件: 保育・子育て支援・子ども家庭福祉に関する研究(実践)を、日本保育学会をはじめとする保育・医療・福祉などの学会と全国保育士会研究大会「特別分科会」の両方で発表を完了していること。
募集期間: 平成20年4月1日〜平成21年3月31日
助成額: 1件あたり5万円

 平成20年度募集要綱は、全国保育士会ホームページ(http://www.z-hoikushikai.com/)に掲載していますので、貴組織内での周知・応募等にご協力ください。


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<ニュースの内容>

■ 次世代育成支援のための新たな制度設計に向けた検討進む
   〜社保審・少子化対策部会、保育事業者検討会〜
■ 認定こども園の制度改革に向けた検討始まる
■ 保育所数・定員 私立が公立を超える 〜 平成19年社会福祉施設等調査 〜

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次世代育成支援のための新たな制度設計に向けた検討進む
〜社保審・少子化対策部会、保育事業者検討会〜

 厚生労働省の社会保障審議会・少子化対策特別部会は、「次世代育成支援のための新たな制度体系の設計」に向け検討を重ねています。
  また、厚生労働省は、少子化対策特別部会での検討に、保育事業者の意見を反映させるため、雇用均等・児童家庭局長のもとに「次世代育成支援のための新たな制度体系の設計に関する保育事業者検討会(以下「保育事業者検討会」という)」が設置されました。委員は、全国保育協議会、日本保育協会、全国私立保育園連盟、保育所を運営している企業(ベネッセスタイルケア、JPホールディングス)から各2名、少子化対策特別部会委員も含めた有識者6名の計14名で構成。全保協からは伊東安男副会長、西田泰明副会長が参画しています。座長は少子化部会の副座長を務める岩渕勝好東北福祉大学教授です。
  少子化対策特別部会および保育事業者検討会は年内に、次世代育成支援の新しい枠組みや規制改革等の課題について検討を行い、結論を得る予定です。検討経過は、次のとおりです。

少子化対策特別部会

【第11回:9月18日】関係者(自治体・保護者、学童)にヒアリング
  前回の保育3団体に続き、自治体(横浜市)、保育園を考える親の会、学童保育連絡協議会からのヒアリングが行われました。
  待機児数が全国調査で1〜2位が続いている横浜市は、年々増大する運営費の確保の難しさ、「保育に欠ける要件」が抱える課題をあげ、効果的な保育サービスの提供に向けた改善を求めました。保育園を考える親の会は、保育の質を確保する仕組みとして、財源の確保と国による最低基準の必要性を求め、保育料が自由設定になると価格競争が激しくなり、子どもの環境に関わる部分にしわ寄せが行くことなどを危惧する意見を述べました。

【第12回:9月30日】「保育サービスの提供の新しい仕組み」の検討を開始

*別添資料「保育サービスの提供の新しい仕組みについて」参照

 これまでの論点を踏まえ、次世代育成支援のための新たな制度設計として「保育サービスの提供の新しい仕組み」について検討を開始しました。
  部会の基本的考え方を整理し、『保育サービス提供の新しい仕組み』に関し具体化が必要な検討事項、検討の視点が示されました。そのうち「保育サービスの必要性の判断基準」「契約などの利用方式のあり方」「市町村等の適切な関与の仕組み」の3点について意見交換が行われました。

◆検討事項
①保育サービスの必要性の判断基準(「保育に欠ける」要件の見直し)
②契約などの利用方式のあり方
③市町村等の適切な関与の仕組み(保育の必要度が高い子どもの利用の確保等)
④情報公表や第三者評価の仕組み
⑤地域の保育機能の維持向上

【第13回:10月6日】契約制度、市町村の適切な関与の仕組み等について検討

*別添資料「保育サービスの提供の新しい仕組みについて(2)」参照

 「保育サービスの提供の新しい仕組み」のうち、「契約などの利用方式のあり方」「市町村の適切な関与の仕組み」を中心に議論が行われました。供給量が足りない地域への対応、契約のあり方と子どもの発達保障等について意見が出されました。

【第14回:10月14日】保育サービスの質について検討、東京都認証保育所にヒアリング

*別添資料「保育サービスの質について」
「保育サービスの質について(2)(認可外保育施設の質の向上)」参照

 認可外保育施設の質の向上などを中心に検討が行われました。また、東京都からのヒアリングを行い、東京都が独自の認証基準により設置している認証保育制度について説明。0歳児保育、13時間開所の実施により都市型の保育ニーズに対応していることや、利用者の満足度が高いことを報告しました。
  委員からは、保育所の離職率が高いこと、保育所の労働環境、保育の質などの点について質問・意見が出されました。

【第15回:10月22日】「保育の質」に関するヒアリング
  「保育サービスの質」について検討が行われました。その後、参考人として小林登氏(東京大学名誉教授・国立小児病院名誉院長・子どもの虹情報研修センターセンター長・ベネッセ次世代育成研究所所長)がアメリカのNICHD(National Institute of Child Health and Human Development)による保育の質に関する研究の概要とその内容を参考とする必要性について、また藤森平司氏(新宿せいが保育園園長・保育環境研究所ギビングツリー代表)が認証保育所の視察をもとにした保育の質について発言しました。

【第16回:10月29日】すべての子育て家庭に対する支援の仕組みについて検討

*別添資料「すべての子育て家庭に対する支援の仕組みについて」
「第3回次世代育成支援のための新たな制度設計に関する保育事業者検討会資料(抜粋)」参照

 「第3回保育事業者検討会」における主な意見を厚生労働省保育課の今里譲課長が報告した後、参考人の遠山要一氏(バオバブ保育園小さい家園長)が保育所における一時保育の実施をもとに、原美紀氏(NPO法人びーのびーの事務局長)がひろば事業で把握する保育・預かりのニーズについて発言。「すべての子育て家庭に対する支援の仕組み」について検討が行われました。

保育事業者検討会

【第1回:9月29日開催】保育事業者が課題を提起
  保育事業者が取り組みや課題について報告が行われました。
  全国保育協議会からは、①次世代育成支援の新たな枠組みを検討するにあたっては、保育現場の現状と課題を十分に認識してほしいこと、そしてその解決が前提であること、②「基本的考え方」を実効力のあるものにし、実行の伴う次世代育成支援の新たな枠組みを作るためには、財政投入が必要であること、③規制改革等の市場化に関しては反対であること、等の意見を述べました。そのうえで「保育所の現状、課題と方策」にもとづき、保育所が現在、抱えている課題(地域格差の進行、低月齢の乳児の受け入れ、保育所開所時間の長時間化、配慮を必要とする子どもの増加、支援を必要とする保護者の増加、多様な保育・子育てニーズへの対応、保育士の労働条件の改善の必要性、非正規保育士の増加等)について、昨年度に実施した「保育所の実態調査」等の結果により課題と今後の方向性について意見を述べました。

 また、企業からは、ベネッセより常勤保育士は全て正社員として採用し、昇給も含めた等級制度を設けるなど保育士がやりがいを持ち、長く勤務できる工夫などを報告し、課題として①施設整備交付金(ハード交付金)が社会福祉法人以外の民間事業者には受けられない、②積み立てが前提となった運営費制度では資金運用を柔軟に行えない、③社会福祉法人会計が企業実態に合わないなどが報告されました。

【第2回:10月21日開催】「保育サービスの提供の新しい仕組み」について検討
  椋野美智子委員(大分大学教授)より事前に、「待機児童の多い都市部での保育サービスの量の拡充や、現に認可外保育所を利用せざるを得ない子どもの福祉的観点から認可外保育所のサービスの質の底上げが最優先課題であり、直接契約・利用者補助の導入などの制度改革の必要」との考えを示し、保育事業者にこれによらない有効策について意見を求めました。この質問に対し、保育三団体より意見を述べた後、協議が行われました。保育事業者からは、都市部の課題解決のために量を確保との市場化に向かうような保育制度そのものを改革することについては疑問・反対との意見等が出された。

【第3回:10月27日開催】「保育の質」について検討
  前回と同様に事前に椋野美智子委員(大分大学教授)より保育事業者に向け、「ニーズに供給が追いつかない間、やむをえず、認可外保育所を利用する子どものために、その質を底上げするための公費助成は必要ではないか」「都市部における多様なニーズに、認可外保育所が対応できて、認可保育所が対応しにくい理由は何か。また、認可保育所について、社会福祉法人だけでは対応しにくい理由は何か。これは、社会福祉法人の認可保育所の努力不足というような問題ではなく、システムの問題だと考える。理由及びそれらの改善提案がありましたらお聞かせ願いたい」との質問が出されました。保育事業者より意見を述べた後、協議が行われました。全国保育協議会は、「国が十分に対応できていない子ども家庭福祉の課題を、市場化が量の解決方法になるという考え方には反対。未来への投資として子どもを育てることを考えると、国として子どもの育ちを保障する必要がある。『直接契約』『個人給付』は量的な問題の解決方法ではない。現実は認可保育所が多様なニーズに応えたいと事業を展開することを求めても、市町村の補助分に財源がないために、事業が行えない。市町村の財力に限りがあるなか、国として多様な保育ニーズに応えていくことを期待するのであれば、財源を確保し、事業が子どもの育ちを保障することが可能なように展開できるようにするべき」等の意見を述べました。

 全国保育士会としては、全保協とともに少子化対策特別部会、事業者検討会への意見を述べるとともに、今後とも規制改革等への反対表明の行動をはかる予定です。

詳しくは次のホームページをご覧ください。

少子化対策特別部会
⇒ 厚生労働省>審議会・研究会等>社会保障審議会
⇒ http://www.mhlw.go.jp/shingi/hosho.html#shoushika

保育事業者検討会
⇒ 厚生労働省>上記以外の検討会・研究会等>雇用均等・児童家庭局
⇒ http://www.mhlw.go.jp/shingi/other.html#koyou

認定こども園の制度改革に向けた検討始まる
〜 認定こども園のあり方に関する検討会 〜

 認定子ども園の制度改革に向けた検討を行うため、内閣府に「認定こども園の在り方に関する検討会(座長:山縣文治・大阪市立大学教授)」が設置されました。検討会は「経済政策改革の基本方針(骨太方針)2008及び「社会保障の機能強化のための緊急対策〜5つの安心プラン〜」に基づき設置され検討されたものです。委員は、認定こども園関係者をはじめ、自治体、幼稚園、保育所や有識者など17名。
  10月15日に開催された第1回検討会では、事務局より認定こども園制度の概要について説明後、各委員より課題提起が行われました。検討会は、月1回程度開催され、年内に中間的な論点整理を行ったうえで年度内に取りまとめを行う予定です。

詳しくは次のホームページをご覧ください。
⇒ 内閣府>少子化社会対策 > 認定こども園制度の在り方に関する検討会について
⇒ http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/fukushi/07/index.html

保育所数・定員 私立が公立を超える
〜 平成19年社会福祉施設等調査 〜

 厚生労働省は、10月16日に「平成19年社会福祉施設等調査結果」を公表しました。これによると、施設数、定員、在所児数とも公営保育所は減少(対前年 270施設減、定員 15,949人減、在所児数25,875人減)しており、私営保育所は増加(同 388施設増、定員38,635人増、在所児数40,174人増)しており、公立の統廃合や民営化が進んでいる状況が明らかになりました。また、昭和31年の調査開始以来、はじめて私営保育所の施設数と定員が公営を上回りました。
  在所率は101.3%で、前年に比べ0.5ポイント低下しています。これを公営・私営別にみると、公営では92.6%、私営では109.6%となっています。

詳しくは次のホームページをご覧ください。
⇒ 厚生労働省>統計調査結果>最近公表の統計資料
⇒ http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/fukushi/07/index.html

保育所の公営−私営別にみた施設数・定員・在所児数・在所率  (各年10月1日現在)
  平成12年
(2000)
15
(2003)
16
(2004)
17
(2005)
18
(2006)
19
(2007)
対前年
増減数 増減率(%)
施 設 数 22 199 22 391 22 494 22 624 22 720 22 838 118 0.5
公   営 12 707 12 236 12 013 11 752 11 510 11 240 △    270 △ 2.3
私   営 9 492 10 155 10 481 10 872 11 210 11 598 388 3.5
                 
定 員 (人) 1 925 641 1 995 067 2 029 201 2 060 938 2 083 061 2 105 747 22 686 1.1
公   営 1 093 012 1 074 101 1 069 500 1 059 553 1 046 328 1 030 379 △ 15 949 △ 1.5
私   営 832 629 920 966 959 701 1 001 385 1 036 733 1 075 368 38 635 3.7
                 
在 所 児 数(人) 1 904 067 2 048 324 2 090 374 2 118 079 2 118 352 2 132 651 14 299 0.7
公   営 996 083 1 022 253 1 020 513 1 006 544 980 390 954 515 △ 25 875 △ 2.6
私   営 907 984 1 026 071 1 069 861 1 111 535 1 137 962 1 178 136 40 174 3.5
                 
在所率(%) 1) 98.9 102.7 103.0 102.8 101.8 101.3 (△ 0.5)
公   営 91.1 95.2 95.4 95.0 93.7 92.6 (△ 1.1)
私   営 109.1 111.4 111.5 111.0 110.0 109.6 (△ 0.4)
注:1) 在所率=在所児数÷定員×100 ただし、平成18年以降は在所児数不詳の施設を除いた定員数で計算をしている。
2) 就学前児童人口は0〜5歳人口に6歳人口の1/2を加えた数であり、人口については平成12年、平成17年は総務省統計局の国勢調査報告(総人口)、15〜16年、18〜19年は同推計人口(総人口)による。
3) ( )内は在所率の対前年増減である。

〔添付資料〕

(1)社会保障審議会・少子化対策特別部会・資料
①保育サービスの提供の新しい仕組みについて【第12回】
②保育サービスの提供の新しい仕組みについて(2) 【第13回】
③保育サービスの質について【第13回】
④保育サービスの質について(2)(認可外保育施設の質の向上)【第14回】
⑤すべての子育て家庭に対する支援の仕組みについて【第16回】
⑥第3回次世代育成支援のための新たな制度設計に関する保育事業者検討会資料(抜粋)【第16回】

     
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